縫取織着物「月下の森」
Completed: 2021
Material: Silk
Prize: 神奈川県美術展 奨励賞
アイヌのユーカラ、梟の神が自ら歌った謡「銀の滴 降る降るまわりに」をモチーフにした作品。
森の木々から伸びる月影の中を音もなく飛ぶ梟の目線を表現した。縫取織で月影を描写し、おおらかに移り変わるグラデーションは月光のあたたかさを感じさせる。
「銀の滴降る降るまわりに,金の滴
降る降るまわりに.」という歌を私は歌いながら
流れに沿って下り, 人間の村の上を
通りながら下を眺めると-
『アイヌ神謡集』知里幸惠 岩波書店 1978年