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Bamboo × Insect frass tea mat
Completed: 2025
Material
竹の皮、綿糸、昆虫のフン(緑はナナフシ×アダン、黒褐色はオオミズアオ×ネジキ)
Techniques
絣染、昆虫のフン染め、縫取り織、手織り
Size: W420 D470
​Photo
Shikama Kohei

「Bamboo × Insect frass tea mat」は、竹皮の素材感を活かしながら、伝統工芸技術である絣染めによって染色を施しました。染料には、昆虫のフンを天然染料として使用しています。昆虫はそれぞれ特定の植物を食し、その葉が細かく砕かれ体内で発酵した自然の生成物でもあります。喫茶のための布をこの染料で染めることは、茶葉が発酵を経て香味を生み出す過程と呼応しており、自然の循環に内在する発酵という営みを布の上に可視化する試みでもあります。
 
ヨコ糸に使用した竹の皮は、古くから日本で食べ物を包む素材として親しまれてきました。その理由は、防腐性や吸湿性、そして表面のさらりとした清潔感にあります。竹皮のなめらかな質感は、表皮に多く含まれるリグニンやシリカ(ケイ素成分)によるもので、汚れや水分を寄せつけにくくしています。これを縫取り織の技法により織り上げることで、表面には竹皮の滑らかで光沢のある表情が浮かび上がり、裏面にはタテ糸の綿糸がしっかりと織り込まれた密度ある敷布に仕上がりました。
 
濡れてもすぐに乾く速乾性があり、水洗いで簡単にお手入れが可能です。使用後は布巾で水分を拭き取り、直射日光を避けて風通しのよい場所で十分に乾燥させれば、衛生的に繰り返し使用できます。
 
竹皮の持つ天然の虎模様と染織模様によって生まれる自然な陰影が、光の加減によって微妙に表情を変えます。自然素材と手仕事が響き合い、茶の時間に静かな美と心地よさを添える一枚です。

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